過去の研究

フロムゼロ代表の中野富生による、教育分野における過去の研究を紹介いたします。

 

美術科教員免許をもつ中野は、一時期において障害児教育に取り組みました。その中で描画指導の可能性に気づき、試行錯誤しながら教材のプロトタイプを組み立てました。

それが、Richbornシリーズです。

Richborn シリーズ

描画による知育促進を目的とする「知育描画教材」のシリーズです。

共通コンセプトとして、指導者が強制的な指示を与えるのではなく、こどもたちの自由度と自主性を優先することで効果が得られるよう考案されました。またそのことにより、指導者に描画指導の専門性を求める必要をなくしました。

シリーズに必要な画材は、鉛筆とクレパス4色のみです。

DAMによる評価と連動

「知育描画教材」Richbornシリーズは、グッドイナフ人物画知能検査(DAM)の中心理論とローダ・ケロッグ氏による児童画の発達過程の研究の両方に、ヒントを得ることで構築した仮説をベースにしています。

その仮説は、「幼児による描画の発達過程は、〈放射〉展開型から〈有軸〉展開型へと移行しながら、人物の全体と各部位の描写上達を模索している」というものです。そして、その仮説を研究や診断のためではなく、児童の発達に効果を及ぼす教材として実現させたものが「知育描画教材」Richbornシリーズです。

当初、発達遅滞児むけに研究開発されてものですが、健常児の知育促進にも効果があるものと考えています。またDAMの得点評価により、効果の定点観測ができることも特長のひとつになります。

下掲の8つの図形は、一般児童(1~4歳)の描画発達の過程をシンボル化したもので、その図形を模写させることで人物画描写の精度を段階的に高めていくことができます。(シンボルのすぐ下が発達遅滞児による模写)

下掲の描画6点は、同一児童が約1年間(左から右へと時間経過)に示した人物描写力の向上過程です。

ただ被験例が少ないため、効果の実証には至っていません。

画材はクレパス4色だけ

Richbornシリーズは、クレパス4色(青・緑・ピンク・肌色)で白地部分を塗りつぶすだけの描画教材です。塗りつぶすだけで、知育促進効果が得られるように構成されています。


 *「知育描画教材」Richbornシリーズの商業利用にご関心のある企業様は、フロムゼロまでご連絡ください。